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【要約・感想】スタンフォードのストレスを力に変える教科書

スタンフォードのストレスを力に変える教科書 ストレス 実用書
スタンフォードのストレスを力に変える教科書【電子書籍】[ ケリー・マクゴニガル ]

本書の概要

著者:ケリー・マクゴニカル

  • スタンフォード大学で心理学の博士号を取得
  • 人々の健康や幸福などの向上に役立つ実践的な戦略を提供する「サイエンス・ヘルプ」のリーダー
  • 「フォーブス」の「人々を最もインスパイアする女性20人」に選ばれている

(参考:スタンフォードのストレスを力に変える教科書367ページ)

本書の狙い

この本の狙いは、ストレスについて正しいマインドセットを見につけて、ストレスを自分の成長に役立てられるようにすることです。

皆さんはストレスに対してどのようなイメージを持っているでしょうか?

一般的にストレスは「体に悪いもの、避けるべきもの」とネガティブなイメージがあります。

しかし、ストレスは「自分に対する外部からの刺激」を指すものであり、良いものか悪いものかは受け手の考え方だと本書では述べられています。

本書を読めばストレスに対する考え方が一新され、自身のパフォーマンスの向上に役立てられるでしょう。

構成

前半

本書の前半では、ストレスという概念の歴史や、ストレスが悪いものと決めつけられるようになった経緯などが詳細に述べられています。

また、ストレスが私たちにどのような影響を与えるのか解説されており、そこからストレスの必要性が学べるでしょう。

後半

後半からはストレスを自分の成長につなげるための具体的方法を深堀りしていきます。

ストレスの考え方、ストレスとの向き合い方、人との関わり方について非常に参考になるでしょう。

要約

「ストレス=悪いもの」は思い込み

本書では、

ストレスとは、自分にとって大切なものが脅かされたときに生じるもの

スタンフォードのストレスを力に変える教科書33ページ

と示されており、それが良いものか悪いものかは受け取り方次第だと述べられています。

本の中で紹介されている研究によると、「ストレスは悪いものではない」と考えていた人たちは、「ストレスは悪いもの」と考えている人たちや「ストレスがほとんどない」人たちよりも健康的なんだそうです。

例えば、年齢を重ねることについてネガティブなイメージをもっていると死亡リスクが高まり、その逆では長生きする可能性が高いということも報告されているそうです。

ストレスはメンタルの回復(レジリエンス)を助ける

ストレスを感じた時に体内で分泌されるコルチゾールとアドレナリンが、ストレスによって傷ついたメンタルの回復を促してくれることが分かっています。

PTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症した人を対象にコルチゾールを3か月投与したところ、恐怖や苦痛が軽減されたことが精神医学専門雑誌「アメリカン・ジャーナル・オブ・サイキアトリー」で報告されているそうです。

「成長思考」がストレスを味方につける

本書では成長思考について、過去に困難な状況に陥った時にどのように行動したおかげで乗り切れたかを振り返ることで育まれると述べられています。

また、そうした困難を乗り切ったことを振り返り、自分の経験として蓄えている人はストレスと上手く向き合えることも示されています。

自分が乗り越えてきたことを思い出し、その経験を教訓に変えて将来につなげることが重要だといえるでしょう。

感想

本書の長所と短所

長所

長所はずばり、ストレスは悪いもの、ないほうがいい」という思い込みをひっくり返してくれることです。

タイトルに「教科書」と書かれているだけあって、この1冊でストレスの歴史から活用方法まで学べられます。

本書の中で、ストレスを力に変えるマインドセットは数分意識するだけで得られることや、仮に忘れてしまっても無意識に覚えていることが示されています。

また、マインドセットを変えるためのエクササイズが盛り込まれており実践もしやすいです。

この本を読むことで少なからずストレスに強くなるといっても過言ではないでしょう。

短所

短所は、読者が「ストレスはすべて良いものだ」と思ってしまう可能性があることです。

もちろん、本書では良いストレスだけでなく悪いストレスもあることは説明されています。

ストレスには悪い影響もあるが、そうでないこともあることを理解しながら読み進めないと解釈が不十分になる可能性が考えられます。

参考になった点、印象に残った点

私は「ストレスは考え方次第」という点が参考になりました。

本書の狙いが、読者にそのように思わせることだと書かれており、上手くハメられたな(いい意味で)と感じております。

私自身、嫌なことからは逃げたいという考えを持っていたんです。

そうした状況になったとき、どうして「嫌だ」と感じるのか、どうすれば乗り越えられるのか冷静に考えようと意識づけをしていくことがストレスを味方につけるポイントなんだと思いました。

まとめ

スタンフォードのストレスを力に変える教科書は、「ストレス社会」と言われている現代だからこそ必要な一冊ではないでしょうか。

ストレスは仕事や人間関係、経済状況などあらゆる要因があります。

なぜ自分がそれにストレスを感じるのかを俯瞰して考え、どうすれば乗り越えられるのか、過去に同じような状況のときにどう対処してきたかを意識して成長に繋げましょう。

何をしても解決できないようなストレスからは一旦距離を置くことも大事ですね。

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執筆者
Kohei

・1997年生まれ
・座右の銘「知識と健康は一生の財産」
・知識不足だったことから学生時代の貴重な時間を無駄にしたと後悔し読書を始める
・読者に自分と同じような後悔をしてほしくないと思い、人生に役立つ知識を発信中

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